アグレッシブに攻めた結果、別府No,1になった成功事例
温泉で有名な別府市は多くの風俗店があります。
人口10万人の地方都市であるにも関わらず、ソープランドや店舗ヘルスなどの風俗店が約40件。飲み屋や無料案内所も多く密集地帯です。
別府市は観光地だけあって、風俗店等のレジャー産業に警察はゆるめと聞きます。営業するための物件も安く、風俗経営を始めやすいエリア。
問題は人口にそぐわない風俗店の多さでしょうか。
観光客が風俗を利用する地域ですから、集客面はそれほど心配しなくてもいいのです。ところが人口が少ないと、現役の風俗嬢さん、これから風俗嬢さんになるであろう絶対数も少ない。
顧客はいても、キャストがいなくてはお話になりません。わたくしが手掛ける時は、まず求人を考えます。たとえライバル店が多かったとしても、
女性が集まるエリアであれば何とかやっていける
からです。逆に集まらないエリアは避ける。
そういった意味で、女王蜂さんから問い合わせを頂いた時、『ちょっと難しいんじゃないか?』と悩みました。
■店名 女王蜂
■業種 店舗型ヘルス
■地域 大分県 別府市
■人口 10万人
■URL https://www.cityheaven.net/oita/A4403/A440301/queen_bee/
女王蜂は3年前にオープンしました。『今から風俗やっても儲からないよ!』なんて言われた時代でした。実際に1ヵ月で閉店するだろうと周りの人々に思われていたし、自分だって思いました。
挑戦者はいかなる場合も邪魔されるべきではない、なんて言われますが、『出来ない人』に『出来るから!』と背中を押すのは拷問でもあります。最終的に失敗して本人を苦しめるだけです。
わたくしの仕事は、引き受けるからには失敗は許されない、というもの。さらに申し上げると、今までの経験から『上手くいくか』『いかないか』くらいは高確率で分かるようになりました。
女王蜂さんの場合は・・悪いイメージしかなかったのですが、社長の熱量に負けて引き受けた形です。
ところがです。
わたくしの予測はまんまと外れました。その後、女王蜂は地域No1の集客を誇る店舗ヘルスに。別府の若くて綺麗所はみんな女王蜂さんに行くよ、なんて言われるレベルになったのです。
偉そうにナニが高確率で分かるだよ・・おい!
あぶねぇ、依頼断らなくて良かったー!(汗)
常識はプラスにならないことも
女王蜂の社長は風俗経験が一切ありません。そして他の誰よりも軍資金のないスタートでした。
店舗を借り、無料案内所の広告を払うと、残高は3万円。ネット広告を出す資金もない。いえ、未経験ゆえにどんな広告媒体があるのかも知らない。
資金がないので看板を作ることが出来ず、手作りで制作されたのがコチラです。
別府に「女王蜂」という店舗ヘルスがあります。
— 福崎小太郎 (@kotarofukuzaki) 2018年9月29日
現在はオープンして3年、自分とお付き合いは2年。今では別府エリアで1番の集客力があります。
今回、新たな立ち上げで別府に来ているのですが、金が無くても成功した一例を近々ブログに書きます。(写真 金が無い時代、手作りで作った看板) pic.twitter.com/3csIYYb96J
見方によっては起業を甘く考えていますねー。
わたくしは4年後の将来まで考えて開業準備を始めます。しかし戦略的な部分は最初の半年間、ほぼ関係ありません。
戦略や資金というものは後々効いてくるわけで、それよりも『自力で女子を引っ張ってくる力』とか、『女に嫌われない性格』、『商売人精神』、そして『へこたれない継続性』といった、数値で証明することが出来ない部分が大きい。
女王蜂の社長は軍資金こそありませんでしたが、それを上回る行動力がありました。
まずは求人です。
知り合いのツテ、そして出会い系を駆使しました。出会い系は無視されることも多くありましたが、粘り勝ちだったり、時にはネカマをして女子を誘い出したりもしました。
開業からしばらくして『バニラ』や『ガールズヘブン』を使えるようになると、経験者からの募集は捨て、未経験オンリーで攻めました。
次に集客です。
無料案内所のお姉ちゃんを落とせたことで、顧客を優先的に流してもらうことに成功しました。近所の飲み屋から斡旋してもらい、キックバックを渡したりもしました。そして本人は外に出て、他店目当てで来ている顧客を自分の店へ案内する・・・
このように常識的に正しいだけの行動を取ったわけではありません。ここでは書けないような手段も使いました。
現在の風俗業界は、昔に比べて倫理観を重視します。全うな方々はある程度の倫理のもとに運営します。また臨機応変なズル賢こさが嫌いです。
だから悪党にとっては・・
ブルーオーシャンになり儲かってしまう。
ここが成り上がりのポイントです。二流の悪党はグレーな隙間を見つけられる。一流の悪党は、隙間は作るものだと考える。みたいな。
もちろん『悪さ』を推奨することはありません。バレて結果的に高くついた、なんてケースが多いからです。
しかしながら、世の中の正しい情報や、常識的な行動は、風俗経営にプラスにならないことが多々あります。
そういった意味では、少なくとも軌道に乗るまでは『なりふり構わず』の精神で宜しいのかもしれません。だって軌道に乗りさえすれば、その後はシレっとした顔で健全化を謳えばいいんだし。
アグレッシブに攻める
女王蜂の社長は、全力でリスクを負いました。
キャストを集め、少しづつ集客していき、次の段階は売上げ金を全て広告にぶっ込みました。
広告、サイト、設備投資。100万円貯めたら100万円全額ぶっ込む。財布が空っぽになるまで投資する。明日の飯代は何とかすればいい・・・といった孫正義と同じ手法を使ったのです。
オールインの手法が正しいのか。歴史的にみても賛否両論あります。豊臣秀吉のように天下を取ったケースもあれば、手を広げ過ぎて破産に追い込まれたケースもある。
ただし女王蜂は老舗が多い別府の中で、後発組のベンチャー企業みたいなものですから、
アグレッシブに攻めた結果が功を奏した
わけです。こうしてオープンから3年で店舗ヘルス、デリヘル、飲み屋の合計3店舗を展開。おまけに美人秘書まで雇う色男ぶり。
社長は『自分は運が良かったから・・』と言っていますし、それは結果論だという方もいらっしゃるでしょう。しかし自分から見れば、金持ちになるべくしてなったように思えます。
もし貴方が成り上がりたい。自営業に毛の生えた個人事業主から脱却したいのであれば、自分で流れを呼び込み、その流れに乗らなければいけません。
もちろん広告費を2倍にしたところで2倍の売上げが作れる、なんて単純な話ではありません。広告自体がダメだと、金の無駄になるからです。
If I had six hours to chop down a tree, I’d spend the first four hours sharpening the axe.(もし木を切り倒すのに6時間与えられたら、私は最初の4時間を斧を研ぐのに費やすだろう)
経営って『お金をどこにいくら使うか?』ってところにセンスを問われます。そして資金をふんだんに使える立場になっても、同時に金が掛からないやり方も行う。
お金を使わないと効率が悪くなるケースも多々ありますが、お金を使わに結果を出すことは、従業員の教育に役立ちます。
成功の再現性
成功には再現性のあるものと無いものがあります。たとえば努力すれば金持ちになれるのでしょうか。再現性はあるのでしょうか。
努力した貧乏人が金持ちに勝てるのは、金持ちが努力をしない、という前提があります。
もし資金があって努力もしているライバルが多ければ、貧乏人がどれだけ努力しようが勝てる確率はほぼゼロ。
こちらで分かることは、努力しても金持ちになれる再現性はないこと。逆にいえば、金持ちが努力していない場所に行けば、貧乏人のスタートでも金持ちになれる再現性は生まれる。風俗店を始める時に
開業エリアの選定や、競合との相対性を考える
重要性が分かります。
別府の多くの店舗は昔ながらの運営でした。バナー広告なんて10年前のレベル。そこに今時のデザインを持ち込んだ。女王蜂の成功要因の1つです。
また今回ご紹介したのは店舗ヘルス。デリヘルには使えない成功例も多いです。しかしアナログとデジタルは、手法や方法が違っても必要な労力は変わりません。
デリヘルの集客はウェブしか出来ませんが、ウェブで集客するのだってお金を使えないと相応の労力が必要ですよね。
わたくしは精神論が好きではありませんが、女王蜂の社長を見ていると、経営者の情熱や熱量、続ける力も大切かもしれない、と感じました。
誰しも自分のやり方がベストだと思っていて、貴方が正しいと思うのであれば、それがベストです。
そして、それを貫くのは情熱です。思う存分やってみて下さい。もしやってみたけれどダメそうだな・・と思ったら、そうですねぇ・・情熱があるうちにこのブログを読み返してみて下さい(手遅れかもしれないけど)。
起業しても潰れたり、会社が傾く最大の原因は資金がなくなることではありません。創業者の情熱が失われることが最大の原因です。たいていの人間は情熱を失って暇になると、ろくなことをしませんしね。
女王蜂社長語録
『援助交際もあるのに、オレの為に働いてくれるってなんていい娘なんだ。うちの娘は他店より絶対稼がそうと思いますね。そして稼がせられた時が1番の自己満足。まぁ稼げない時はゴメンネ~ですけど。』
女王蜂社長語録
『自分が店で行う仕事はドライバーです。だって女の子コミュニケーション取りやすい場だから。』
女王蜂社長語録
『上手くいった理由は情熱でしょうね。情熱を持ってやったけどダメだったら、それは仕方ない。仕事は風俗以外にもいくらでもありますから。』
ということで、女王蜂の成功例、『0から1』を作るお話でした。
女王蜂がこれから展開していくなら、次は『1から10』をしていくことになります。この作業は今までと別物。起業家から経営者に変わる時です。
本日の格言
残高3万円からスタートした成功例がある。