ヤクザと風俗と僕

風俗店をオープンした。しばらくしてヤクザから電話が掛かってきた。こんな時にどう対応すればいいのか。
送迎中にホテル前でキャストを待っていたら、窓を『トントン』と叩いてくる男がいる。『お兄さんどこの店?』と聞かれた。こんな時、どのように対応すればいいのか。
わたくし、個人的には『ヤクザには素直に金払うべし!』だと思うのですが、理由を書いて参ります。
こういった職業柄、『デリヘル開業』についてのサイトや本をくまなく調べてみたところ、意外にも『ヤクザに金払うな!』という御方が多くてビックリ。
確かにみかじめ料を禁止する暴対法は存在します。最近ではみかじめ料を支払って逮捕するケースもありました。(みせしめとして)
禁止されているとはいえ、要求が来ているのに支払わなくても大丈夫なのか。どうして払わない結論になるのか?
正しいことを書くのは簡単だけど、ヤクザに支払わないデメリットを考えたことあるのだろうか?
ではヤクザと風俗経営についてリアルな現実を紹介します。
ヤクザに金払わないと物件すら借りれない現実

店舗型、ソープ・店舗型ヘルスはもちろん、受付型のホテヘルにおいても、既得権付物件を借りないと開業できません。
既得権付物件は、広告代理店の情報で見つかることもありますし、地元の不動産屋で探すこともできます。その時に家主とこんなやり取りがありました。
不動産屋
『家賃20万でよければ借りれる物件ありますよ!』
こたろう
『マジですか!借りたいです!』
家主
『是非借りて欲しいのですが、あっちの方に毎月10万お願いできますか?』
ヤクザに毎月10万円払えるなら貸してもいいですよ、ということ。逆にいえば、払えないなら貸せない。店を出せない。
もし払いたくなければ、デリヘル経営を行うべきです。デリヘルは見つからなければ、払わずに済みます。あくまでも見つからなければ・・です。
しかし成功の度合いを考えると、圧倒的にホテヘルの方が利益が出ます。ホテルまでの移動時間が少ないので、回転数で稼げるからです。単価の高い店舗を作らない限り、風俗は回転で稼ぐしかありません。
仕事以外のことで悩むのってバカらしい

そりゃ見つからなければ誰だって払いたくない。払わないに越したことはない。
組の大きい小さい、または地域にもよりますが、風俗のケツ持ち代の相場は5~10万円くらい。都心でソープを経営するともう少し高いかな。経営者であれば誰だって高いお金を毎月払いたくない。
税金だって同じですよね。国民の義務という観念を除けば、見つからなければ払いたくない。しかし見つかって追徴課税のリスクを考えれば、払わざるをえない。(税務署を舐めたらまずいです)
わたくしが『ヤクザに金を払うべき』と思う一番の理由は、仕事、利益のことで悩むのはいいけど、
仕事以外のことで悩むのってバカらしいからです。
この10万円という数字。風俗経営であればの1日の売上げで何とかなります。簡単ではありませんが、難しくもありません。
1日の売上げを持っていかれたとしても、それで安心を買い、仕事に集中できれば、それが最良なんじゃないかと思うのです。
支払いをゴネたばっかりに、ビクビクしながら営業されたいでしょうか。仕事以外のことで悩んでいて、お客の入る店が作れるのでしょうか。
そんなことより、どうすればもっと利益を増やせるか考えた方が、ご自身のためになるのではないでしょうか。
みかじめ料を支払うメリットもある

貴方が努力と苦悩の末に、繁盛店を作りました。
しかし隣の地域に貴方の店をパクッた店が出現。店名も内容もそっくりです。そんな時どんな行動に出ますか?
①むかつきながらもスルー
②いちゃもんつける
これは本当にあった話です。当時、わたくしが作ったホテヘルの1つに繁盛店がありました。ところが店名も内容もそっくりな店が出来た。
場所は隣の地域。相手の思惑は系列店に見せかけて顧客を呼び込もうとしたんじゃないかと思います。
わたくし含め幹部は、いちゃもん付けることにしたのですが、丸腰でああだこうだ言えるような怖い物知らずではありません。まずは面倒見てもらっているその筋の方に説明し・・・
その筋の方
『うん、ええよ!やってきな。もし面倒なことが起きたらワシ等に任せてや!こたろう君にはまだまだ頑張ってもらわんとあかんしなぁ!ハッハッハ。』
そして、そのパクリ店は店名と内容変えました。
風俗とヤクザまとめ

いくら暴対法が施工されたといえ、みかじめ料くらいで桜の代紋様が親身になって対応してくれると思いますか?
ストーカー条例の問題もありますが、一般人のストーカー事件でもあんな対応で問題になるくらいですよ?
桜の代紋様が動く時は、殺人や傷害・多額の現金を脅し取られた時。みかじめ料くらいで相談しに行っても・・・
桜の代紋様
『そりゃヤクザも悪いけど、兄ちゃん、アンタももっと真面目な仕事しなよ!』
これで終了です。ハイ、何も返す言葉もありません。
極道の方々は、自分等とは違う世界の人間です。それはまるで違います。生き方、考え方から毎日の生活まで、一般人とは別の世界に住んでいます。
構成員になるだけでも尋常ではありません。理不尽さの度を超えた殴る蹴るを耐え凌いで来た方々です。異常な生存バイアスが掛かっています。そして方々はメンツで飯食ってます。
メンツを潰すようなことしたら大変です。
ヤクザ屋さんへの最初の対応としては、ヤクザから電話が掛かってきた場合、その場ではアルバイトのフリして『団体名と連絡先』を聞く。そして調べられるだけ調べて、次の日に連絡し相手の要求を聞いて真摯に対応する。
そして相手を立てながら、こちらは常時下手に出て、丁寧に金額交渉する。払う姿勢があれば、普通に値下げしてくれるところも多いです。
『始めたばかりでお金がありませんが、2万円であれば毎月必ずお支払いします!』
みたいな。いくらヤクザが嫌いだからといって邪気にしたらいけません。男気はこんなところで見せるものではない。グーの手はポケットに締まって下さい。敵はヤクザじゃなく、敵は本能寺にありです。
本日の格言
アナタの敵は極道ではありません。