労働生産性を高める広告会社への対抗策(広告は1人の顧客に付き1回しか効果はない)

労働生産性を高めるには、値上げすることです。
どっかの広告会社が値上げを行うのは、生産性を高める合理的手法。会社が儲かって社員の待遇を良くすることは、世の中が求めています。
業界を独占してから価格を吊り上げたり、独占してから手を抜く手法って、欧米式経営では当たり前に行われますからね。風俗広告業界を独占し、値上げする。なるほど、時代にマッチしています
(※労働生産性を高める定義:財務省サイト)
広告への過大評価

では風俗店の立場から『掲載費の値上げ』を見たらいかがでしょうか。
世界に比べて日本は遅れている、労働生産性を高めるべきだ!と思う御方は値上げを歓迎するでしょうが、ただでさえ高いのに『ふざけんな!』って思う御方も少なくないはず。
風俗店の想いとは裏腹に、広告は重用ですし、日本一の媒体ともなれば落とすに落とせない。いえ落とす必要性もない。写メ日記は需要のあるツールだし、新興店は特に広告力が必要です。
【風俗店に立ち塞がる2年半の壁と4年の壁】
世の中の商品って発売当初に広告を大量投入します。そして広告規模とデザインの良し悪しで、客数は劇的に変わる。
ところがです。
広告は確かに重要だけれど、風俗広告って1人の顧客に付き1回しか効果がないことも事実です。
新規回転のある都会ならまだしも、出張客の回復は時間が掛かりそうな状況で回転の少ない地方都市だったり、長年運営された店舗が上位プラン継続される効果ってどれだけあるでしょうか。
広告の意味は客足を稼ぐためですが、風俗広告だけに限定すると『新規獲得』が役割になります。新規客がもたらす利益が広告費をペイ・・とまでは言わないけれど、2/3回収しないと割に合わない。
もし新規に対する費用対効果が低くなり、それでも継続されるのは感覚が麻痺しているかもしれません。
現状維持バイアス
ってやつです。プランを下げると集客が落ちるのではないか、という恐怖心。または広告に頼る心理が強すぎてしまう。広告を過大評価しているために、値上げされても素直に受け入れることになる。
どっかの広告会社の経営が欧米式だとしたら、日本式はどうでしょうか。
昔からの日本式経営は独占してからも価格を上げない、時に下げることで人々に還元しました。地元に愛され、繁栄し、世界を驚かせた。あえて生産性を下げる経営で成長したのです。
交換トレード運営

普通の経営者であれば、広告費が高くたって1円でも儲かれば継続されることでしょう。それが正解だと思います。
ただし広告効果に陰りが見え始めることがあれば、広告の在り方を見直してもいいかもしれません。当初は集客を目的として広告掲載していたのに、利益が出てきたから広告を掲載する、みたいな
広告目的の逆転
もあり得るからです。広告効果の低下は周りの店舗との相対的な広告力の問題、というケースもありますが、運営期間が長くなると広告を使っても売上げが落ちていき、広告価値が低くなるケースは珍しくありません。
広告は現状維持であっても売上げが落ちていく原因が『定期的な新人入店』がなくリピーターの利用が減ることだとしたら、広告に頼らない運営も必要になるでしょう。
ではどうするか。
わたくしはリピーターさんにより多く利用を促せる施策は取れないものかと考えました。それがキャスト同士の『トレード』です。
指名を取れるキャストさんばかりだと経営は安定しますが、現実にそう簡単な話ではありません。
もちろん指名を取って貰えるように努めるのも店長さんの仕事であることは皆様もお分かりでしょうが、限界もあるし、また指名は少ないけれど見方を変えれば献身的なキャストさんもいます。
・在籍期間が長くなり、貴重感が薄れた。
・指名は少ないけど、店には返してくれる。
・決して悪い子じゃないけど、指名が伸びない。
美人ではないがルックスは普通だし、接客に問題が無いにも関わらず、いまいち売れないキャストさんっていらっしゃいますよね。
個人的な経験でも、今まで芽が出なかったのに、新たな店舗では売れた、みたいなこともありました。
性格的に受け身の極み、みたいな女子はスタンダードデリではさっぱりだったけれど、イメクラではウケた・・みたいな。どれだけ必要とされるかで、人間は変わる場合もあります。
このように良くも悪くも安定感のある風俗嬢さんだったり、店舗を変えると能力を発揮そそうな風俗嬢さんを『どうやってお金にするか?』を考えた時に、
必要としている人へ
必要な人材を届ける
このような形を、地方都市の多い西日本からスタートさせました。わたくしが間に入り、お互いの店舗さんの出勤状況を考えながらキャストさんをトレードする形です。
生理が被る時に応援が来れば助かるし、逆に出勤数が多くて暇するくらいなら、応援に行くことでキャストは稼げる。
交通費などの経費は掛かりますが、リピーターさんに向けて『レア出勤』を謳うことで集客促進に繋がるし、出勤表の変化も付けられる。結果、経費以上のメリットが生まれる。
またスカウトバックのような中間マージンが発生しないので、店舗同士が互いの善意を前提に気持ちよく取り組める。
もちろん個々の当たりハズレは出て来るでしょうが、店舗同士の利益に特化し、広告費を落としても稼働率を止めないことを目的としています。
県を跨げば常識は変わる

ある地方都市では、近隣店舗が協力してキャストの貸し借りを行う『振替え』が日常的に行われていました。地域ぐるみで振替えを行うのです。
そして驚くべきことに、地元民はそれが当たり前のように容認している。写真と別人であることに驚くのは他県からの新規客くらいです。
東京の人間からすれば考えられない常識で、それを知った当初は冷ややかな視線を送っていましたが、正しいか正しくないかは別にして、地方都市の
独自性を学ぶきっかけ
になりました。また地方の大型店で働くキャストさんは、近隣各県から新幹線で日帰り出勤されている女性も多いことを知りました。
出稼ぎといえば宿泊が前提、といった感覚でしたが、違う形もあるんだな。県を跨げば常識は変わるんだな・・と。
今回始めた『交換トレード』は上記を参考に、そして良い部分を抜き取りました。
キャストの貸し借りを県を跨ぐことにより『振替え』にしない。中間マージンが発生しないので、近場からの応援であれば交通費を負担しても利益になる。
もちろんキャストさんによっては宿泊してもいいし、色んな組み合わせがあると思います。何より外から刺激を与えることで、店舗の活性化を期待できるのではないかと思います。
連合として戦う

広告を止めよう、とは申しません。例えプランを下げても変わらず営業していける、広告に頼らない環境を整えることが目的です。
広告に頼らないとなれば、定期的な新人入店は不可欠ですし、やはり地元女子を取り込むことが重要課題になると思います。求人努力を行いつつ、他店と協力関係になる。系列ではなく
連合として戦う。
トレードという施策は小手先のテクニックではございますが、生き残る施策でもあるし、また店舗拡大を視野に入れている御方にもお役に立てるはず。
現在は岡山県、福岡県、大分県で行っており、わたくしに器量と知名度があれば一気に展開できるのでしょうが、残念ながらそんな力はありません。
微力ながらも少しづつ広げていき、ご賛同頂ける皆様にはお力を借りることだってあるかもしれません。
個人的には『周りは全て敵だ!』みたいな昔の殺伐とした風俗業界が好きですし、昔からの風俗好きのコアな客層も同じ感覚だと思いますが、時代は変わったのでしょう。
知らない店舗同士がお互いの利益を目的とし、それぞれが助け合い、広告に頼らずとも地域地域で良い時代を築けていけたらいいな、と思っています。
本日の格言
昔からの日本式経営はあえて生産性を下げて繁栄した。