50代から始めたデリヘル経営

50歳を過ぎてから、起業された御方がいらっしゃいます。業種はデリヘル。
創業から15年以上経過するので、現在は70歳くらい。年齢を感じさせない容姿とはいえ、おじちゃんといえば十分おじちゃんです。
『30歳までに起業しないと経営者としてそもそもの素質がない!』なんて世間で言われているにも関わらず、起業して成功された。50代で成功したことはレアケースでしょうが、風俗経営の希望を与えた。
さらにいえば、デリヘル経営における集客法だったり、技術論をことごとく無視した大雑把な経営手法。
理屈では説明できない経営スタイルで、どうやって軌道に乗せたのか。どうして
独自尊我のデリヘルは成功したのか?
そして長期間、継続した理由は何なのか。場所は鹿児島です。地元の方々には名が知れた店舗です。
広告は最低プランしか掲載していない。求人広告なんて見たことない。広告を打たないでどうやって経営していけたのか。
今では地域3番手ほどの規模に縮小されていますが、それでも約10年間、地域トップを君臨された。
彼には風俗という『ブラックの理解』と『真面目さ』。いえ、世間が認知する真面目な経営とは違う意味での真面目さがありました。
風俗経営の基本

彼が起業されたのは、デリヘル初期。
地方都市ということもあり、当時は求人媒体がありません。そこで出会い系サイトを使って女子を集めました。最初から風俗目的でスカウトするわけではなく、何度か遊びながらタイミングを見てデリヘルへ誘う形です。
出会い系の中には求人広告内にいないような美人がいました。誰もが認める美人です。また他店から看板嬢の引き抜きも行いました。彼は出会い系の成功体験から、未だに求人広告に手を付けないんだと思います。
商売は、仕入れて売ることです。デリヘルも同じ。
仮に1億円稼ぎたいのであれば、1億円の価値がある商品を提供する。1人の女性で1億円の価値がある場合もあるでしょうし、複数を束ねて1億円にすることもあるでしょう。ここで問題は・・
仕入れ価格と価値がある商品を提供し続けられるか?
になります。仕入れの方法は色んなパターンがあります。スカウトでも広告でも何でも宜しいのですが、仕入れにお金が掛かり過ぎると薄利になりますよね。
彼は出会い系を使って安く仕入れました。仕入れ価格が安ければ、それだけ利益率は高くなります。
さらには、一度仕入れた商品、デリヘルでいえば女性を常に提供できる器量があった。1度仕入れた1人のキャストを、長い期間働かせることができれば儲かりますよね。
仕入れた商品を手元で保管し続ける
こちらがデリヘル経営における儲けの源泉。そして同時に難しさでもある。理屈は分かっていても、本当に難しい。
彼は美人を入荷して、かつ、保管し続ける器量がありました。キャストとして長い期間働いてくれるように出来たのです。だから地域トップまで登りつめた。
商売の仕組み自体は簡単です。人々が価値があると思う商品を提供し続ければ宜しい。単純なことですが、実際に経営していくと色んな情報が入り過ぎて商売を複雑に考えてしまうことがあります。
独自尊我のデリヘル

風俗業界は健全化されたとはいえ、あくまでもブラック。
いえ、商売自体、ブラックの側面があります。営業やマーケティングは、顧客を騙すことと紙一重にもなります。
またデリヘル経営は、女性キャストを『大切に扱う』ことと『身体を売らせる』という大きな矛盾だってあります。こういった経営や営業におけるブラックな部分を受け止めつつ、
顧客に最善を尽くせるか。
そして顧客に誠実か。
ブラックな部分を理解して、顧客に誠実。そんなことは当たり前だと思うかもしれませんが、こちらが出来る方はいつか必ず商売で成功します。必ずです。
じつは、そのくらい商売人の資質を左右する。
彼は他店の写真を無断で使い、彼の店のキャストを呼ぶと全く別人が出てきます。しかし変わったところで顧客に誠実しているのは、女の子は写真と別人だけど、ルックスやサービスは素晴らしい。
彼の思想は『オムライス注文されて、例えチャーハンが出てきてもそれが美味しければ文句言わないでしょ?』という感じ。
もちろん他人の写真を使用することは褒められることではありません。キャストの身バレ防止の為なのか、それとも撮影が面倒なのか分かりませんが、適当なところは適当です。
しかし顧客に対して変な形で誠実でもあります。写真で騙す以上の価値を提供する。そして地元民は受け入れている事実がある。これが独自尊我の考え方。
本当の意味で顧客に誠実かどうかは、心の奥底の人格が出ます。
顧客に何でもかんでも優しすぎて身を壊したり滅ぼしたりする御方もいらっしゃいますが、多くの方々は顧客に誠実に対応できません。デリヘルに限らず。世間の営業マンを見渡して下さい。真に顧客に誠実な営業マンは多くないはず。
残念ながら、努力して誠実に対応する・・というより、誠実の部分はその人の素質になるのかもしれません。
アダルト産業の価値

50代からデリヘルを始めた彼はモテます。
60歳を過ぎて20代の女子と3度目の結婚できたり、入院すると看護師さんをナンパできるほどモテますが、どうしてモテるのかを説明できません。
容姿に長けた人物でもなければ、トークが面白いわけもない。ペラペラ喋れるタイプでもない。これはもう『オスとしての魅力』としか言いようがない。
複数のキャストの子が『淋しいから』『彼氏と別れたから』という理由で、彼の家に泊まりに来ます。ただただ泊りにくるだけです。
身体の関係になるわけではありませんが、いや、なった娘もいますが、男女の深い関係がなくとも男女以上の深い関係を築ける風俗店員は、全国を見渡してもゼロに近いと思います。色管理ではない、信頼関係だけです。
このレベルになると、私にも真似できません。
色管理ならともかく、経営者とキャストの信頼関係だけで、家に泊まりに来たいと言われたことはありません。簡単に言えば『人望』ってやつでしょうか。それも1人や2人ではない人数を彼はやってのけるわけです・・
50歳から女子と接するなんてムリでしょ!?
そう思われる御方、よく考えて下さい。秋元康はこの年になっても思春期の乙女の気持ちを見事なまでに表現しています。
やはり年齢とわず出来る方は出来るのでしょう。ただし、一歩間違ってしまうと老害にもなりますけれど。
というわけで、独自尊我の考え方は『保管』と『誠実さ』でした。エロを商売とするアダルト産業の価値は、年々下がり続けているとはいえ、男の欲望は本能であり、子孫を残す性質は古代から変わることはありません。
『良い女系』の需要は年齢問わずいくらでもあり、イメクラだろうが人妻だろうがそういった女子を揃える力があるデリヘルは、やっぱり儲かっていますよね。
本日の格言
本当の意味で顧客に誠実かどうかは、心の奥底の人格が出る。