講習する時、俺は絶対射精しない。と言い張る男は伸びない理論【マニュアル】
年末、博多に行きました。
福岡市って九州各地から人が集まるし、中国の出方によっては香港に代わる金融都市になる可能性があるので、将来が楽しみな地域です。
福岡には出店目的で行ったのですが、その時に教えて頂いた人妻店に衝撃を受けました。いえ、オフィシャルを見る限り一般的な『人妻店』と一括りにすると印象が違うかもしれません。
40代女性が多数在籍しているデリヘルの存在です。
■女性社長
■地域トップ
■創業20年くらい
広告を出さず、たった1つもですよ、平日100本を超える集客力。
格安店ではありません。キャストの年齢層を考えたら割高の料金設定。老舗ともいえる継続年数。あるのは質素なオフィシャルサイトのみ。それだけで求人さえも満足に来てしまう。
『ヘブンを毛嫌いしているが、儲かっているデリがある・・』
1年ほど前に同じ福岡のVENUSの社長から情報を伺っておりましたが、本当に実在していた。広告、ツイッター、写メ日記すら手を出さず、集客できる手腕。内部情報に詳しい方から経営内容を聞けば聞くほど
自分の無知に絶望する。
広告に頼らない独自尊我のデリヘルは極少数あるとはいえ、広告を全く使わず、この規模を維持すのはスゴ過ぎる。ちびっちゃいます。
顧客の多くは『アレ狙い』だと思いますし、東京の風俗関係者は『どうせ客層悪いんでしょ?』なんて言い出しそうですが、剛腕女性社長で間違いない。
・50代から始めたデリヘル経営
上記のデリヘルも広告に頼らない独自尊我です。ヘブンはCプラン、写メ日記なし、求人広告ゼロで経営するデリヘル。しかし福岡とは3倍もの集客差。
もちろん以上の内容を推奨しているわけではありません。名の知れた大手ならともかく、新興店が同じようにマネしても難しい。再現性は限りなくゼロに近い。
この人妻店だって、広告を使えばさらに売上げ拡大するかもしれない。また新規で店舗を出されるようで、新店では広告掲載するみたいです。
さて今回書きたい内容は、広告うんぬんではありません。女性キャストさんに対する『マネジメント』のお話です。
いえ、広告に頼らず儲けている優秀店を見ていると、そもそも『マネジメントとはかくあるべきだ!』みたいな意識高いことは考えていない。
簡単に申し上げると運営力。キャストさんに対しては、『自分で考えながら接客すればいいんじゃん?』みたいなフワっとした感じでしょうか。
マニュアルが合理的といえない場面
キャストさんの接客、または男子従業員の業務について、わたくしは何だかんだ最後は個人の能力に期待してしまうので、『ルール』や『マニュアル』は邪魔だと考えるタイプです。
原理原則のルールは仕方ないにしても、決まり事って増えていきやすいじゃないですか。これが嫌なんですよね。
そもそも日本って、手厚い接客やアフターケアが世界でめちゃめちゃ凄いと評価され、独自の発展をしてきたのにですよ。どうして日本の良い部分までも合理化とか、マニュアル化とか、欧米志向になるのか意味が分からない。
『才能が終わると形式が始まる』
みたいな皮肉です。しかしながらマニュアルを否定するつもありません。気持ちは分かります。実際に行う店舗運営は、小さな問題が次から次へと湧いてきますからね。
クレーム、欠勤や退職、広告やサイトの入力ミス、スタッフの問題行動。1つ1つの問題点を潰していくには、厳格なルールが合理的。
また女性は単純作業をそつなくこなす、という部分が得意な人が多いので、マニュアルに沿って接客させた方が平均点は出しやすい。このようなメリットもあります。
さらには統一性を重視する几帳面すぎる御方も、マニュアルって好きですよね。良くも悪くも。
マネジメントの本質は『士気を上げる』こと。使う手段は個人の性格の向き不向きがあるので、どれが一番良いといえるスタイルはありません。
・自ら先頭に立ち引っ張っていく武将スタイル
・信賞必罰を徹底させる軍師スタイル
・人徳とビジョンで率いる盟主スタイル
もしくは状況に合わせて変化させる。ただし広告に頼らず儲かっている店舗傾向としては、『盟主スタイル』になるでしょうか。
マニュアルを作らない。
口を出さない。
マニュアルを使わないことは、非合理です。好き勝手されても困るし、適当に接客されてもいけない。
考える接客とは、『自分の意志で評価される接客をしよう』と思わせること。間接的に促すこと。自由奔放とはまた違います。運営手腕が問われる部分ですが、『自分で考えて行動する接客』を確立すると
他店は容易にマネできません。
事務的な接客がなくなると、同じデリヘルでも差別化が生まれる。マニュアルを使わないことは非合理なのに、合理的になってしまう。
独自尊我の個人店は、確かに経営に関する思考や将来の見通しが甘かったりもします。しかし目の前の顧客やキャストとのコミュニケーションなど、店舗運営に関しては本物なんですよね。地力が違う、というか。
店舗展開は上流の経営手腕が必要かもしれませんが、最終的に潰れにくい店は、下流の運営手腕がある人物かもしれません。
絵を使って説明する技術
『講習する時、俺は絶対射精しない』と言い張る男は伸びない。
わたくしの偏見です。独自のルールを叩き込まれたのか、または本人の信念か分かりませんが、伸びない男が多い傾向。
射精しようがしまいが、それはどうでもよくて、腐っても風俗ですから大事なポイントはそこじゃない。キャストに例えるなら、自分で考える接客を放棄している状態ですね。
ただし、教えなければいけないこともあるのも事実。風俗未経験者であれば特にです。では最低限の接客だったり、接客のポイントはどのようにして教えいけばいいのか・・。
具体的に説明しましょう。
説明する時に絵を描きます。
紙とペンをご用意下さい。
貴方はお腹が空いたのでレストランに行きました。そしてメニュー表を見ます。そこに載っている『ハンバーグ定食』を頼みました。
ハンバーグ定食は、メインのハンバーグ。白いご飯。スープ。サラダ。
↓
図にすると。
ところがです。店員さんが持って来た物に『白いご飯』が無ければ、貴方はどう思うでしょうか?
アレっ?
と思いますよね?メニューの写真には確かにあったはずなのに、どうして無いのだろう・・と。
これは風俗サービスと同じです。
キス、フェラ、指入れ等々。メニューには書いてあるサービスが無ければ、お客さんは『アレっ?』と思います。まずはちゃんと『ハンバーグ定食』を出してあげましょう。
食べたハンバーグが美味しいか美味しくないかは、お客さんが決めればいいのです。大事なことは、頼まれたハンバーグ定食をニコニコしながらちゃんと出してあげること。
さらにいえば、メニュー表には載っていなかった『デザート』まで付いてきたらどうでしょうか。誰だって嬉しいですよね。
予想外のサービスで貴方の存在を覚えてくれます。
もちろんデザートを出してあげるかどうかは、貴方が考えて決めればいい。ハンバーグ定食をちゃんと出してあげる、後は出来る範囲で頑張ってくれたらオッケー。
以上の内容を、簡単な絵を描きながら説明します。
エステや性感系は最低限の技術が必要だとしても、一般的なデリヘルは表面的な説明で足ります。細かいマニュアルよりも、過去に経験したことがありそうな出来事をイメージさせ、顧客の気持ちを理解させる。
昔の人は『見て覚えろ』という教育方針でした。上司がいちいち口を出さず、分からないことがあれば聞きに来い、みたいな。もしかしたら理に叶った教えなのかもしれません。
私は選ばれし人間(認知的不協和)
言葉や文字だけで理解させるには限界があります。
どうしても文字だけでは、頭の中で読み込み、ビジュアル化しにくいので、キャストさんへの説明には向きません。
自分は面接や仕事内容を教える時など、下手なりに絵を描いて説明します。ただし本当は漫画で伝えるのが一番。ジブリみたいな絵だと最高ですね。
求人対策でも同様です。
他店と同じインタビュー動画をアップするより、予算さえあれば漫画動画を制作された方がずっと効果的。
ということでマネジメントについて書きましたが、人間って手に入れた物や地位のありがたみをすぐ忘れちゃうので、ヤル気を生み出す源泉を変化させないといけません。
さらに加えると、キャストを含めた従業員って結果も大事でしょうが、ぶっちゃげいうと1つ1つの結果はどうあれ、
努力そのものがよっぽど大事。
どうしてか。性格悪い言い方になりますが、経営者は搾取する側、だからです。努力してくれる環境を整えて、従業員を便利に使う。
『ここで働けるって、私は選ばれた女なんだ・・』
みたいなことを本気で信じている風俗嬢さんに当たったことがあります。この店のブランドに酔っているのです。そういう娘って、店の名に恥じない接客をしようと、モチベーションは自然と高くなりますよね。
風俗嬢をやっている、という後ろめたさを・・『だけどこの店で働ける私って凄い!』と脳内ですり替える。認知的不協和ってやつです。
店長が『アナタは選ばれし者』だと刷り込ませたのであれば、これこそが最高のマネジメント。あぁ何て優れた店長だろうか・・と思った出来事でした。
本日の格言
ニコニコしながらハンバーグ定食を出しましょう。