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商売人としての未熟さを痛感した話(反省文)

痛感
お客さんは神様ではない。顧客と店は対等である。いや、むしろ殿様営業できるくらいの店舗を作るべきだ。

このように考えていた時期がありました。そして今でも『顧客を選ぶ経営』は、ある意味で必要だとも思っています。

しかし、風俗はサービス業であり、かつ、商売人として正しい考え方なのか。お客さんは神様ではないと、悪い意味で考えていた自分もいました。

東京の鶯谷でホテヘルを運営していた頃の話です。ホテヘルは、顧客が来店、受付があり、写真でキャストを選ぶ。そして会計まで済ませる業種。

わたくしと相方は、同じ時間帯に店にいました。2人の仲は良い関係とはいえず、あくまでもビジネスとしての存在。普段は別々に行動していたので、偶然的に一緒に居合わせる形になってしまった。

その時に、相方を商売人として尊敬した出来事がありました。彼が受付をした時です。

サラリーマンに見えるけど、一般的にいう『タチの悪い』お客さんが来店しました。少し呑まれて来たのかもしれません。受付を行った相方は、普段通りに接客します。

時間は23時。閉店間際だったこともあり、案内可能なキャストが少ない。お客さんは『もっと選べないのか?』と、相方の頬を軽くパチパチ叩き出しました。オラオラ系です。

相方は何も悪いことはしていませんが、顔色を変えることなく、終始ニコニコしながら接客を続けた。

接客を終えた相方に言いました。『あんな客いらないじゃん・・』と。ところが相方の返事は・・


だって、もったいないしさ。


なんて言うのです。商売人は利益が大事。儲かるならプライドはいらない。その1本を拾えるなら、頬くらい叩かれても構わない・・・これが相方の考え方でした。

わたくしは、自分の甘さを痛感しました。

お客さんは神様ではない、という言葉を自分の都合の良い方へ考えていた。この件があってからですね、商売人とは何だろうと考え始めたのは。

相方を褒めるのは最初で最後になると思いますが、もったいない精神は超人的。正直、モテないしビジネスセンスもありませんが、商売人精神だけは誰よりも徹底していた。その精神だけで、金持ちになったといっても過言ではありません。





自分の甘さを痛感した話

ソープランド
正しく顧客を選ぶ、とはどういったものなのか。

熊本県に『ブルーシャトー』というソープランドがあります。わたくしは知らなかったのですが、日本でも指折り、日本3大風俗店の1みたいです。じつは先月行ってみました。

利用しての感想は、自分はマネしたいとは思わなかったけれど、全体のサービス含め良かったといえば良かった。

一番ビックリしたのは、接客後に行う店員さんのアンケート。詳細過ぎて適当に答えてしまうとめちゃ突っ込んでくる。『もっと具体的に教えてもらえないと、上に怒られちゃうんです』的な。

女性キャストのサービス含め、『しっかり』した営業姿勢が話題を呼び、長い間繁盛しているんだろうなって思いました。


■グループ店から選抜された女性。
■会員制にして客層を絞る。
■ブランド力の向上。


日本人は、皆と同じことをするのが大好きです。良い意味で協調性があります。ところが、自分は他より優れている、と思いたい願望も共存しています。協調しながら、他人より少し優秀だと思われたい。

クレジットカードは分かりやすくて、元は取れそうにない高い年会費払ってでも、ワンランク上の人物だと思わせてくれるような価値のあるサービスに、


人は気前よく金を払う性質がある。


世間ではコスパ、コスパ、と言われますが、認証欲求は誰しもある部分ですよね。特にお金を持った人々、経営者などの成金に多いと思うし、認証欲求が事業への原動力になったりもする。

ブルーシャトーは美人で若くてピチピチした娘が揃っているわけではありません。年齢層はデリヘルより若干高め。

しかし顧客の心をくすぐる、格の高い人物だと認証欲求を満たす。そのために顧客を選ぶし、上手に顧客を選んだ風俗ビジネスの理想形だと思います。





批判に敬意を払う

富豪
ビジネスで儲けるには『独占』がキーワードになります。

独占とは、サービスの差別化だけの話ではありません。他店が真似できない部分。品格を高めたビジネスで、独占状態にしているブルーシャトーだって独占です。

お客様は神様ではない、といった認識が広がる中、顧客をとことん甘やかせてやりたい放題にさせるのも独占。

自分勝手な客層って、他店は手に負えないわけですから、上手く落とし込めると儲かるビジネスができる。

デリヘルの電話番にオラオラ系の顧客は存在します。文句言いたいだけの顧客もいます。

女性キャストに乱暴行為があってはいけませんが、経験からいえば、電話番には横暴であったとしても、キャストには優しいツンデレ客って多い。電話番に口調が荒い程度で


目くじら立てても仕方ありません。


顧客1人失っても店が潰れるわけないしな・・という考え方も分かります。横暴の顧客を排除しても、店は潰れないでしょう。

しかし気持ちは分かるけれど、貴方が商売人であれば、顧客への在り方をもう一度考えてみて下さい。

アルカサバの貞方社長の話を聞いていると、たとえ自分が騙されても軽い感じ。庶民には持っていない感覚があります。

『騙されることはよくあるよ。だって近づいてくるんだもん。人気商売だからしょうがないっしょ、アハハ』。


庶民の自分には意味が分かりません。完全にぶっ飛んでます。


カリスマになるような御方は、自分が騙されようが気にもされないのかもしれませんね。


風俗店は人気商売。叩かれることも多いです。逆に叩かれるのは人気があるからだともいえます。

人は自分よりはるかに弱いと思っている相手には悪口をいいません。妬みだったり、脅威を感じている相手に悪口をいうのです。誹謗中傷を送ってくる相手には、心の中で『評価して頂きありがとうございます』と呟けばいい。

貴方は商売人です。利益を出せる人物です。批判すらも肥やしに出来る器量があると思っております。





本日の格言
仕事で頭1つ抜け出すと、成功した人達に出会うことができる。そしてその時、自分の未熟さを知ることができる。






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福崎小太郎

Author:福崎小太郎
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